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2008年2月18日月曜日

血達磨般若

裏切りや残酷な御伽草子に意味は求めぬ
悲劇の主役を演ずることは虚しい程に簡単なこと

百合の花弁 血塗れの我の脳裏に張り付いて
紅く溶けて崩れゆくまま叫ぶ 醜い動物の喘ぎ

血達磨なる蛆 もがき辿り着く先 行方も知らぬまま
我の両手は磨り潰された怨念と肉の塊に汚れ朽つ

華やかと形容される城下の町並みを歩く
血肉 腐敗した生塵の薫り漂う桜並木

殺気に満ちた脳内は今に作られた訳では無く
全てが無言に我を殺めようとしている

血達磨なる蛆 もがき辿り着く先 地獄の果ての果て
我の両手は磨り潰された快楽と汝の怨に汚れ朽つ

唄、唄う 我の白き衣に伸びた黒髪が流れゆく
手を広げて開放された心臓に 待針の刺さるは

血達磨なる蛆 もがき辿り着く先 行方も知らぬまま
我の両手は磨り潰された怨念と肉の塊に汚れ朽つ

我の生き様を笑うだろう 汝は般若の面被り
償う冪(べき)過ちを知らず 血達磨に死んでゆくだけ

2008年2月14日木曜日

古写真

雨薫る 月乱るる

悲しい写真に写ったあなた
写真の中であなたは一生
愛に気付かず生きて行く

幸せ知らず生きている
あなたはずっと生きている
写真のあなたは不安なままで
本当のあなたは笑ったままで

雨薫る 月乱るる

楽しい写真に写ったあなた
写真の中であなたは一生
闇に気付かず生きて行く

裏切り知らず生きている
あなたはずっと生きている
写真のあなたはふざけたままで
本当のあなたは隠したままで

風薫る 花乱るる

全ての写真があなたで無く
全ての写真が本当のあなた
何千何百みんながあなた

あなたの写真に写った子猫
写真の中で子猫は一生
景色に気付かず生きて行く

仲間を知らず生きている
子猫はずっと生きている
子猫はレンズを見つめたままで
あなたもレンズを見つめたままで

二人の距離はレンズ越し
子猫は今でもあなたを見つめ
あなたはやがて 目を反らす

風薫る 花乱るる

雨薫る 月乱るる

2008年2月11日月曜日

月光のうた

曇った窓の隙間から
冷たい風が吹き込んで来る

静寂に支配された街を
この眼で感じてる

君のことを思い出す
全てを優しさに変え
優しさしか知らずに生きていた
あの日のことを

季節外れの風鈴が
冷たい言葉で切り裂いた

あれから私は変わったよ
悲しみも怒りも憎しみも
全てを飲み込む黒色に

何も見ないで
君は何も見ていない
真っ直ぐに向いた背中が振り向くのを恐れてる

冷たい人間に変わってしまえば楽なのに
胸の痛みも感じぬ程に

君は気付いていない
君は笑ったまま
私の笑顔を思い出してる…

空を飛んだ
よく晴れた日に
優しい春の光に変えて

全てを忘れるのはもう止めた
羽のように飛躍する心を
誰より愛せ 純粋に

二月になりました
私の心も大分落ち着いてきました
最近あなたの顔がよく浮かびます

あの頃描いた未来が一つ叶いそうです
歌は今でも歌い続けています
いつか終わらすことの出来るように
沢山今を感じながら…

月光の歌はまだ好きですか?
今度そちらへ奏でに行きます

2008年2月5日火曜日

トー・ダンス (toe dance)

手の中で壊していた無数の星の熱
響く国道沿いの悲鳴とオレンジのライト
染色された闇の中手を広げて
宙に浮く肢体の開眼

空の欠片 切り取って
唄う蜉蝣(ふゆう)の踊り子
青い惑星を黒いケープに包んで
私の中で勝手に世界を終わらせた

手のひらで愛していた狂騒と白い沈黙
風に抱かれて 走る稲妻のトー・ダンス
崩れてく脊柱の椎間板
大革命 肢体の開眼

空の欠片 切り取って
狂乱馬鹿の踊り子
黒い惑星を青いケープに包んで
私の中で勝手に飯事(ままごと)の殺人

空に触れ
駈ける兎
青い月と稲妻のトー・ダンス

濁水と日々

曇り空は 無駄なく晴れた空
丸めた写真を焼き尽くす程純粋で

行ってみたいな 積乱雲の真下
そして何も無い心を満たしてくれ

放っている間に伸びきった黒髪が
行きたくないよと言いたげに影を引く

忘れてしまったよ
つまらなさに降り積もった憂鬱も

血塗られた球体の日々も
何気なく過ぎて行くから
知らないままでいて
知らないままでいて