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2008年8月27日水曜日

ナナウ

探してる
一つを

探してる
一つを

浜辺に咲いた小さな花
人は摘み取って幸せを得る
半分の花など私は愛せない
クローバーもナウパカも嘘ばかり

探してる
一つを

探してる
一つを

見付かるのが怖くてずっと
こんな姿でしか生きられない
勝手な伝説を作り上げられては
命の尊さ等も投げ棄ててしまうよ

探してる
私を

探してる
首を

届かない 届かない 海なんて大嫌い
愛に飽きた 命に飽きた 時が経ち過ぎたみたい
大切なものも簡単に忘れてしまうなら
フォーチュンも全てが嘘だらけの現実

消えなさい 消えなさい 同情なんて要らない
目覚めなさい もう冷めなさい 世界はムラが目立ち過ぎる
崖っ淵の綺麗な場所で静かに怒り想うよ
ナナウは此処に居る 何時か…

探してる
一つを

揺れている
一つが

明け方
石のベッドで横たわる私の姿をどうか見付けないでください
明け方
寒くて死にそうな身体ともう他界した心を探さないでください

どうしてこんなに暗い朝に蝉は鳴いているのだろう
濁った心に併せて今日は空が曇るらしい
ありがとうブッダ 私の居場所は曇り空の中
石のベッドと私の死体 どうか隠していてください

目覚めぬ
石のベッドで横たわる私の姿をどうか見付けないでください
無情な
私ははみ出し者 せめて曇り空の下に居させてください

朝が私を汚して 悪い想いを起こさぬように
遥か地上を見て 逝きたいと願わせないでください

鉛筆

別れの時に どうしてあなたは鉛筆を渡したのだろう
何時か縮んで失くなる物なんか思い出にもなりゃしない
記憶が消え失せる事が怖くてずっと使わないまま
唯机の上で冷え切って悲しそうに佇む

夜の空に星が無くても私はうたを書ける
浮かんだ一つ一つは二度と戻らないから
あの鉛筆で書き殴った
熱を帯びて再び思い一つ削り出した

別れの時に どうしてあなたは鉛筆を渡したのだろう
何時か縮んで失くなるから悲しみを忘れられるように?
同情なんて要らないのに 哀しみだけは加速する
唯握り締めて縮み出した記憶感じてる

夜の空に星が無くても私はうたを書ける
浮かんだ一つ一つは二度と戻らないから
あの鉛筆で書き殴った
熱を帯びて縮みながら輝き出す記憶

熱を帯びて冬の寒さに震えた別れの記憶
暖かく蘇る 失くしながら 光る涙 沸点に達した